世間の評判はとても良いので単にたまたま僕には違ったってだけかと思います。
高評価の方が気を悪くされてはいけませんので、前置きだけしました。
あらかじめ書かせていただきますと、僕はピクサーのアニメ作品がめちゃくちゃ好きなんです。大半のDVDを定価で買っているほどに。笑
その上で、この作品は少し僕には合いませんでした…。
迫力のあるレースシーン。
映像美。
世代交代をテーマにした試み。
これらを否定する気は全くないんです。
マックィーンは常勝じゃなきゃ！なんて言う気は微塵もありません。
なんで合わなかったか、ってのが、肝心の例のシーンに集約されています。
ここから先はネタバレも含みます。
あと、好きだからこそ正直に書きます。
一つに、交代のタイミング。
レースの真っ只中に交代ってのがたまげた。悪い意味で。付けてる番号が同じなら問題ないという超理論。それ許されたらピットインいらないじゃないですか…。第一作で、超速タイヤ交換で魅せた彼らの存在意義はどこにいってしまうのか。突っ込んでる人を見かけないのですが、えぇー？？って声が漏れそうに驚きました。僕が細かいのか^^;
第二に、世代交代を決意するまでの描写が前向きに思えなかったこと。
途中の訓練においても、クルーズの過去を語る描写であったり、マックィーンに肉薄するほどの実力を見せたりと、クルーズに焦点が集まる動線はあったのに、なんだか本調子にならないマックィーンの敵役に見えてしまった。本番直前のレースでクルーズが勝った(勝ってしまった)際もまるでお通夜。その上で急にレース最中に交代と言いだしたもんだから、サジでも投げたのかと思ってしまった。
第三に、クルーズ自身がジャクソンストームに勝てる理由が分からなかったこと。
もとよりレーシングカーになる夢を抱きながらも叶わなかったクルーズ。マックィーンとの旅路で成長したと言うにも、先述の通り、どうにもスポットが当たっていないので、その裏付けに不足を感じてしまう。最後の大技を決めるシーンは確かにカッコ良かったが、覚醒が急すぎてついていけない。今まではめっちゃ重いパーツが付いてました、とかなら分かるけど…。マックィーンが相手にならなかったストームをぶっちぎるには、もう少し理由が欲しかった。
自分の好みを押し付けるわけではないんですが、世代交代までの流れを、レース前に決意し、登場シーンで、まさかマックィーンじゃない！？誰！？とかにして欲しかったなぁ、と思ったのでした。
細かいやつと笑われてもいいですが、期待が大きいと、こういうズレが致命的に作品とのすれ違いに発展してしまうこともあるのです。
