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中島みゆきConcert 「一会」2015~2016 劇場版のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

5.0
中島みゆきのコンサートの魅力は、何と言っても中島みゆきの圧倒的な歌唱力とそれを支える一流ミュージシャンによる生バンド演奏。 
今回の『一会』は、これまでの全国ツアーとは異なり、東京・府中の森芸術劇場で開幕した後、東京国際フォーラム、大阪・オリックス劇場と大阪・フェスティバルホールと、敢えて会場を絞ることで音の場を作り込んでいった。 
『一会』は新旧の楽曲を織り交ぜた形で構成され、第1部~Sweet~、第2部~Bitter~、第3部~Sincerely Yours~の3部構成で披露された。 
~Sweet~と題した第1部は、「もう桟橋に灯りは点らない」を皮切りにスタートし、旅をテーマに「六花」、「樹高千丈 落葉帰根」などの心に沁みる美しいメロディー、さらにはミリオンセラーとなった32thシングル「旅人のうた」などを歌唱。 
~Bitter~と題した第2部では、「阿壇の木の下」、35thシングル「命の別名」などメッセージ性の強い歌を披露。ハイライトは今や中島みゆきの代名詞ともなった44thシングル「麦の唄」。紅白を再現したかのような白と金を基調とした衣装で、NHK紅白歌合戦での歌唱シーンを彷彿とさせ会場は感動に包まれた。 
~Sincerely Yours~と題した第3部では、ミリオンセラーとなり90年代を代表するヒット曲として人気の28thシングル「浅い眠り」、「夜行」を熱唱、最後は「ジョークにしないか」を軽やかに披露した。 
シングル曲にこだわらず、中島みゆきが“今こそ聴いて欲しい曲"を選び歌唱したのも今回のコンサートの特徴で、聴けば聴くほどその魅力が増してくる曲ばかりとなった。 

M 01.もう桟橋に灯りは点らない 
M 02. やまねこ 
M 03. ピアニシモ 
M 04. 六花 
M 05. 樹高千丈 落葉帰根 
M 06. 旅人のうた 
M 07. あなた恋していないでしょ 
M 08. ライカM4 
M 09. MEGAMI 
M 10. ベッドルーム 
M 11. 空がある限り 
M 12. 友情 
M 13. 阿檀の木の下で 
M 14. 命の別名 
M 15. Wh y & No 
M 16. 流星 
M 17. 麦の唄 
M 18. 浅い眠り 
M 19. 夜行 
M 20. ジョークにしないか 全20曲 
「中島みゆき劇場版」第7弾は、2015~2016年まで開催された「中島みゆきConcert一会2015~2016」を元にしたライブ映像とリハーサルドキュメンタリーを映画化した映像作品。
リハーサルドキュメンタリーでは、コーラスの唄っている時の手振りなど細かく作り込んでいく裏側が興味深い。
本編のライブ映像では、中島みゆきの力強く美しい多彩な表現力のある歌唱を一流ミュージシャンで構成されたバックバンドが支える圧倒的な感動が味わえるライブが楽しめます。
大ヒットシングル「浅い眠り」「旅人のうた」「命の別名」「やまねこ」はもちろん圧巻の歌唱が楽しめるが、中島みゆきが今聴いて欲しい曲を選んだセットリストだけに、「世の中は大きい声が幅を利かせがちだが、ささやくように言うことでしか伝わらないものもある」とメッセージする「ピアニシモ」や「傷ついたり恋をするのは面倒だけど恋してみない?」と背中を押す「あなた恋していないでしょ」やどんなに距離が遠くても途切れない強い絆を歌い上げる「空がある限り」や「世の中そんなものなんて割り切るための「そんなもの」はないのだから、もっと違和感を感じたら言えば良い」と力強くメッセージする「Why & No」など今の閉塞的な冷たい時代にメッセージする名曲が満載。
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