ブラックユーモアホフマン

SYNCHRONIZERのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

SYNCHRONIZER(2015年製作の映画)
3.3
マッドサイエンティストものSFスリラー。

脳波をシンクロさせるという。『パシフィック・リム』的なテクノロジー。黒沢さんの『ドッペルゲンガー』のやつにも似てる。このエセ科学の胡散臭さは高橋さんの『恐怖』『リング2』っぽくもある。つまり、立教界隈っぽい笑

長蔦寛幸さんの音楽がいい。ダニー・エルフマン的な。伝統的なモンスター映画っぽい。

構成する要素は面白くなりそうなものが揃ってるのに、面白くならない。
こういうジャンルの映画って、これからとてつもなく嫌なことが起きてしまいそうな悪い予感が全編に張り詰めてハラハラドキドキするもののはずなのに、全然ドキドキさせられなかった。何が悪いんだろう。

まず展開が遅く感じた。最後の15分くらいだけ面白かったから、ここに辿り着くまでをもっと圧縮して欲しいのと、その先まで描いて欲しい。

あとは普通にセリフとかシーンとか。脚本の問題。二人が男女の関係になるくだりも全く説得力に欠ける。カット割りや編集もキレがない。

なんか一番モヤモヤする。こういう映画。圧倒的に失敗作とも言えないけど面白いかと聞かれると全然面白くない。面白い映画を作るのが如何に難しいかがよく分かる。面白い映画作るのってやっぱ奇跡的なことなんだよな、きっと。

【一番好きなシーン】
中原翔子さん出てくるところ。あそこをもっと長くやって欲しかったし、見せ方ももっともったいぶって、うやうやしくやって欲しかった。