このレビューはネタバレを含みます
【原作の不気味さは出ていた】
原作は読んでます。
映画化は知っておりましたが、暗い映画だろうとスルーしておった。
がしかし、最近松坂桃李がマイブームになっていたり、松山ケンイチも割と好きだし、吉高由里子の殺人鬼も気になるなぁと、途端に興味が湧いた次第。
いやー！これは、暗いだけじゃなく、小説を凌ぐ気味の悪さだ！
・・・と昨晩遅く、一人で鑑賞したことを激しく後悔したのであった。
けっこう、ズバズバっと大事なキャストを切ってる。この内容を2時間で収めようとしたら、そうなってしまうのは、仕方ないのかな。原作よりも簡略化され、分かりやすくはなってる。
それでも、大筋は同じだし、それ以上に、映像も、俳優陣の演技も素晴らしくて、あまり気にならない。
映像・演技ともに素晴らしいので、正直、目を背けたくなるシーンが、豊富すぎる。まさに、沼田まほかるの世界なのだ！松坂桃李の、明るい青年の中の狂気、吉高由里子の殺人鬼、松山ケンイチの昭和臭い佇む優しい男性と、
文句の付けようがない。 リストカットのシーンも、数々の殺人シーンもおぞましい〜。
ただ、私的に、原作の最大の魅力が、
映画ではなくなっているのだ。
それは、原作のラストシーン。 これほど闇深い作品の中にあって、
何というか、救いがあるようなラスト。殺人鬼だけの物語を、最後の最後で、純愛ラブストーリーに仕上げた場面・・・これこそ、この作品の真髄️とまで思っていただけに、残念。 でも、あの雰囲気を出すって、相当難しいとも思うから、仕方ないかな。
あと、いくら殺人鬼ってゆーたかて、
あの、ヤクザさん数人を・・てのは、どー考えても無理やろ・・とツッコミたくなる。
