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新仁義なき戦い 組長の首のべるーしのレビュー・感想・評価

新仁義なき戦い 組長の首(1975年製作の映画)
4.1
新シリーズ二作目...なんですが続編じゃない。

覚醒剤等の密輸品を捌く日本各地の暴力団の内、九州の二大組織である大和田組と共栄会がその利権を巡っての抗争をおっ始めるというストーリー。


前作より面白かった!というか全く関係無い内容だったww 実録路線がこの新シリーズの足かせになっていたかも知れませんね。舞台を広島から九州へ移した事によるフィクションへの路線変更がヤクザ抗争をより自由に血でいっぱいに染め上げた。

それにエンタメ要素がかなり濃いのでそりゃ有り得んでしょと思う様なアクションが終盤に集約されておりますww カーアクションなんですけど、派手でもなく泥臭く、と言ったバランスが深作欣二らしくて良かった。しかもめっちゃ目まぐるしいという。

そんなエンタメ性満載ながらも忘れない強烈なメッセージ性の爪痕を残す深作節に脱帽。抗争に勝つ為には子分の犠牲が付き物、それが極道社会の哀しさだという現実を叩き付けるのが流石過ぎる。

あと舞台が舞台なので、皆九州弁を喋る中で一人広島弁の菅原文太...更には前作以上に小物ヤクザ感が増しているのに主役なのと山崎努が段々人相悪目になってるのが良くも悪くも面白いポイント。

ただ...どうしても一作目の面白さには追いつかないのが何とももどかしい。山守のおやっさんこと金子信雄が出てないからなのもあるのかな。

次で菅原文太と深作欣二のコンビは最後か。寂しい。
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