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ボビー・イエーのくりふのレビュー・感想・評価

ボビー・イエー(2011年製作の映画)
4.0
【猟奇絢爛ちょいファンシー】

ロバート・モーガン最近の動向は知らないが、13年前の本作は、今でも鮮度あり。

パペット&クレイアニメの利点、その1つは、どんなに惨い猟奇的描写であっても、素材等の匙加減ひとつで柔らかくも可愛らしくも変質できること。

それを会得した作り手による、裏街道な良作が過去、幾つも生まれていますが、これは最近作で比べれば、『JUNK HEAD』をより艶やかに、生々しく仕上げたような感触。個人的には、こちらの方が未だ強烈。

物語というより、メタモルフォーゼの(不)快楽の流れに、理屈を付けたような仕立てかと。私は、顔を強張らせながらも、ここまで徹底されると惹き込まれてしまう。

粘土の粘度をよく理解していて、そのグチャドロマスターぶりも素晴らしい。

一方、表情や仕草で絶妙な笑いを取る繊細さに、意表を突かれ感心する。

登場キャラの名がwikiに並んでいたので“我訳”してみると、

ボビー・イェィ!
カラスちんぽ
芋蜘蛛
赤子頭
大根スパゲッティ蟲
舌足らず代理母
ハコ
時計顔
エビ車の指
歯がゆい代理母
押し子
胎児

…要するに、そういう映画だ!www

<2024.5.24記>
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