アウトレイジ 最終章のゲレゲレのネタバレレビュー・内容・結末

3作目というよりは、大友という男の人生のエピローグ。
本来大友の人生はビヨンド、さらに言うならば1作目のアウトレイジで終わっていて、あとは自分なりに「ケジメ」をつける機会を待つ、余生のような日々を過ごしていたであろうことは想像に難くない。
かといってアウトレイジが受けていた部分は、過激な拷問描写やヤクザのメンチ切りにあったと思うので、そういった部分が薄くなっていたのは残念。1作目の痛々しい描写が嘘のようにクリーンな映画になってしまった。
演技なのかマジなのか、あるいはマジを見込んでの脚本なのか、役者が全体的に老いを感じさせる演技になったのも印象深い(塩見三省はそういうの抜きに心配になるレベルだったが……)。この映画が大友の自決を前提に作られたものは間違いないだろうから、抗争による過激な死とはまた違う、寂寥感漂う死への雰囲気づくりをしていたのではないかと思う。
以上から、なんとなくゴッドファーザーⅢと立ち位置が似ているような気がしなくもない。大友の人生の締め方を描いた映画としては悪くないが、アウトレイジに求める過激な抗争や掛け合いを期待するとちょっと肩透かし。そんな感じ。