ともぶー

拷問男のともぶーのネタバレレビュー・内容・結末

拷問男(2012年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

深夜に頭使わないアホなB級グロッキー映画でも観ようかな〜!と選んだのに…
タイトルとジャケット詐欺が酷い!!愛娘を惨殺された父親の復讐劇です。しかも、めちゃくちゃ悲しいお話…演技力すごい。グロがどうこうより、娘さんのいる親にはキツイ映画だと思います。
原題は「Daddy's Litttle Girl 」なので、そのままの方がしっくりします。

冒頭、誘拐犯は身近な人によるものが多い、とのこと。アメリカだと毎日2000人の子供が行方不明になるとか。オーストリアも子供誘拐して子供産ませて地下に監禁する事件あったし、同じように誘拐が多いんでしょうかね。しかも、オーストリアって広大な土地にポツンと家があって誰にも見つからない感じのイメージがあります。

なので、誰が犯人だー?と少しドキドキ。警察の似顔絵見ずに自ら復讐し始めるので、これで犯人違ったらどーすんの!?!と焦りました。だって、共同経営者の男何かニヤニヤして変態っぽかったから、主人公に妙に優しかったし、逆に怪しく見えて(笑)
普通に、無責任でアホで欲でしか生きてない弟だったので安心しました。

拷問シーンはまずまずグロだけど場所移動もなくずっと仰臥位なので慣れてきます。気管切開は斬新でしたが、途中で管が抜けたり誤嚥しないか心配でした。パイプを穴に突っ込んだら激痛だろうけど、有刺鉄線は痛いんですかね?
小児性愛の変態殺人鬼を懲らしめてるだけで、理不尽感ないので自分は大丈夫だなと安心して見れます。

それより…攫われた子供が見つかった!と嬉々として友人と向かったら、死んでいたっていう方が余程怖い。しかも警官?が吐くほどの惨殺遺体。
見つかった!良かった!ってなった時、友人もいて、何かもう居た堪れないよ…あの一瞬浮かれた自分を責めたり、夢に出たり、苦しみそう。葬式シーンもきつかった、窓を直さなかったママを皆んなで責める責める…(元の原因はパパの弟が八つ当たりという軽い理由なんだけど!)

最初の、窓が壊れてる件についての些細な夫婦喧嘩がリアルです。少し口を開けば喧嘩するんだから、破綻した元夫婦ってのは悲しいですね。子供の前でも取り繕えないレベルですもの。
でも、父親は娘を溺愛!会社経営が不調でも誕生日会してくれます。養育費すら払わない男に見習って欲しいですね。
しかし、離婚するほど仲のこじれたママとパパの家を行き来する生活って、子供の情緒にどうなんでしょうね。どちらも子供を愛していればいいけど、元配偶者への恨みが一杯だったら、子供に良い影響あるとは思えないです。

主人公の演技力がすごいな〜娘の幻覚シーン、痛ましすぎる。事件は悪夢で娘は生きてる!っていう妄想をしたりそれが事実でないと気付いたり、取り返しのつかない地獄を死ぬまで引きずるんだろうな。
あそこまで犯人を拷問したなら、殺さないのがベスト!!娘のためにも祖父母のためにも。
ともぶー

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