このレビューはネタバレを含みます
とても良いストーリーだった。出演者もほぼ全員がとても上手で感心した。
しかしこの映画、観客の対象年齢層はどれくらいに設定されているのだろう。
特に後半、店主が病室で、自分が見た夢の話を息子に語りかけるシーン以降、小・中学生向け？の映画を観ているような気持ちがとても強くなった。
映画なのだがら、上手な役者の力に頼って説明過多な台詞を大量に喋らせたりせずに、映像で表現する割合をもっと増やして欲しかった。
そしてさらに、ラストの挿入歌が最悪で、山下達郎が嫌いなわけでも無いし、この曲が嫌いなわけでも全くないが、
後半以降から「ん？なんか脚本が幼稚？」という疑問がどんどん加速していた私にとって、
ラストでこれほどベタな選曲をされると、すっかり気分が覚めてしまった。
映画の内容自体は、誰かの相談に乗ることの重みを改めて感じさせられたり、物事の多面的な捉え方（真実は表に見えていることだけとは限らない）の必要性の再認識とか、構成の面白さも楽しめたりと、とても良かっただけに、
あまりにも子供向けっぽい手法がとても残念だった。
