難しい映画だった…
アメリカの黒人にまつわる歴史には興味があるのですが、元々ドキュメンタリー映画が苦手だし、そもそも教養のないおバカさんなのでマルコムXとキング牧師しか良く分からないし。
いつものヤベー奴感皆無のサミュエル・L・ジャクソンの神妙な語り口も相まってか、字幕追ってても全然理解しきれてない個所もあって…本の引用で話されてるところもあったとか。
こうなりゃ映像をじっくり見るかと思うと、なかなかにヘビーな写真が多く、こっちはこっちでストレートにショック。
黒人で初めて学校に通った女の子の写真は、なんで黒人を差別しているのかも良く分かっていないだろう年齢の同級生たちに唾を吐かれ、馬鹿にした顔で笑われて…いつも時代も子供は残酷ですね
そんな無教養な私にも優しいところもあり、様々なアメリカ映画を引用して話してくれるのは分かりやすいし、面白かったです!!
まぁ全部が全部観たことあるわけもなく、なんで引用されていたのかちょっと分からないものもありましたが…『昼下りの情事』とかは「いつだって主役は白人2人」ってことでいいのでしょうか…??
そしてなんといっても『招かれざる客』が黒人には不人気というのがびっくりでした!!
リベラルな家庭で育った白人のお嬢さんが、旅先で出会った黒人と結婚するわ!!って帰ってきてひと悶着って映画ですが…人種の壁を越えたいい映画的な扱いかと思いきや、白人にとって都合のいい黒人を描いてるだけ…と。
大人しくして、白人にたてつかなきゃ、こういう風に扱ってやるよ。って見えるんですね。
制作陣なんてほぼ白人でしょうしね…
こういう感じで第三者の日本人から見ると、一見リベラルな進んだ発言、話しに見えても当事者の差別されている側から見ると全く見え方が違うんだ。というのは普通に生活していると中々分からないことなので観てよかったと思う。
与えられた平等(風)なんて、平等なんかでは全くないのですね。
「わたしはニガーではない 白人がニガーを生み出したのです」
もう少し勉強してみようと思いました。