すみ

散歩する侵略者のすみのネタバレレビュー・内容・結末

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ずーっと見たかった映画。
ようやく見ることができた。
概念を奪われた人間はどうなるのか、そしてその概念を奪った宇宙人は何を得るのかっていう斬新な宇宙人映画。
よくある不穏な音楽じゃなくて子供染みた幼稚で明るいBGMが要所要所で使われてるのが不気味だった。
最初はちっとも人間っぽくなかった宇宙人たちが、たくさんの概念を奪うことで徐々に人間らしくなっていくのが面白かった。
この高評価の理由は何と言ってもラスト10分の松田龍平。
「愛」の概念を奪った真ちゃんが鳴海を抱きしめて自分の身体で隠すみたいに攻撃から守るシーンがすべてだった気がする。
「愛」の概念を奪われて抜け殻になってしまう鳴海と、その鳴海を愛してしまった宇宙人の真ちゃんの姿はあまりにも皮肉的でそれでいて素敵だった。
最後にみかんを差し出すときの表情や仕草も全部別人みたいに優しくて泣きそうになった。
すみ

すみ