FREDDY

少年モン、本当の名前は知らないのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

2.2

このレビューはネタバレを含みます

加治屋彰人監督が手掛けたドラマ作品である本作は、"育児放棄"というものを題材に現代の日本における社会問題を女子高生たちの視点から映し出したものとなっていて、内容としては、小さな町にある、おばけが出ると噂されているボロアパートで一人暮らしをしていた少年に"モン"と名付け、誰にも見つからないように彼の身の回りの世話をはじめた女子高生の楓と梓弓、そして、モンが母親から育児放棄されたのではないかと疑う児童相談所の職員・須貝や、ボロアパートにモンをひとり残してきた母親の姿を追ったものとなっているのだが、正直、本作は何を伝えたかったのかがいまいちわからない、内容の乏しい作品でしたね。題材となっている"育児放棄"という問題を見せつけられたことにより、どのような理由でモンが母親に捨てられてしまったのかと考えさせられたことは確かだが、本作はそこを重要視しているわけではないのでしょうね。憶測ではあるが、大人である第三者が他所の家庭問題に介入しない、介入できない現代社会の構図や、児童相談所が強制的に立ち入れるラインの曖昧さなど、楓と梓弓、モンの3人以外の周囲の人たちの言動に焦点を当てて、"育児放棄"を取り巻く別の問題点にメスを入れた作品なのではないでしょうかね。ただこれはあくまでも憶測であり、映し出される物語から考えさせられることはとくにないですし、印象に残るのはキャスト陣のお世辞でも上手とは言えない演技くらいで、途中で何度も飽きてしまった。オススメは難しいかと。
FREDDY

FREDDY