Jimmy

MのJimmyのレビュー・感想・評価

M(1951年製作の映画)
3.8
フリッツ・ラング監督『M』のリメイク版、ジョセフ・ロージー監督の『M』を観た。このロージー版は初見、ラング版を忠実にリメイクしながら自分の個性的アレンジも入れながらリメイクされていた。
ただ、やはりラング版が傑作すぎて、ロージー版は緊迫感にやや欠けるが、面白いことは面白い。見比べるのも一興かと…(^ ^)

フリッツ・ラング版では、事件の舞台がベルリンだったが、アメリカ映画なので舞台をロサンゼルスに映してアメリカ人の話になっている。
やはり、小さな子どもばかりを狙った連続殺人事件が発生し、警察と暗黒街の犯罪者たちが謎の殺人鬼を追い詰めていく流れはオリジナルと同様。

こちらはロサンゼルスを舞台にしているため、「坂」を効果的に使ったシーンが多い。冒頭シーンや犯人が子供を連れて逃げる件など…。

マネキンを効果的に使ったシーンは、スタンリー・キューブリック監督の『非情の罠』を思い出したが、こちらの作品の方が先に作られているので模倣ではない。

犯人が殺した子供達の靴を集めるアレンジは微妙…。

このジョセフ・ロージー版DVDは恐らくレンタルされていないので、購入DVDにて鑑賞。
作品としては、まずまずの面白さ。
作品の位置付けとしては、ジョセフ・ロージー監督のファン向け、もしくはフリッツ・ラング版『M』が大好きで見比べたいファン向け、という感じ。私は両方…(笑)
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