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夜は短し歩けよ乙女のtoncoのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
4.0
これは声優さんたち、演じてて楽しかっただろうなぁ~

舞台の脚本みたい!

ストーリーは、星野源演じる「先輩」が、酒豪の乙女に恋するファンタジー。正直あらすじ読んだだけではなんの興味も惹かれませんでした(._.)

が、フィルマの声と、原作好きの友人が絶賛してたのもあって試しに見始めたら、奇妙なアニメーションと昭和臭のある台詞回し。
展開が読めなさすぎて最後まで見てしまいました。

小説は読んだことないのですが、森見登美彦先生は、古風で独特の言い回しが人気の先生なんですね。

お試し読みの冒頭文章を一部引用させていただくと、
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読者諸賢におかれては、彼女の可愛さと私の間抜けぶりを二つながら熟読玩味し、杏仁豆腐の味にも似た人生の妙味を、心ゆくまで味わわれるがよかしかろう。

願わくば彼女に声援を。
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…と、いっけん純文学っぽい世界観が(森見先生好きの妹いわく、どちらかというと純文学をパロってるらしい)、現代のアニメ技術で表現されるので、その新旧の融合が新鮮でおもしろいなぁと思いました!

1時間くらいまでは淡々と小説を読むように話が展開するのですが、終盤はミュージカル調になってきて、学園祭のシーンはマックス楽しかったです(^^)

たぶん原作を読んでる人の方が、より脚本や演出の技巧に感心できて楽しめるんだろうなぁ~

あとハチャメチャな展開のなかに、何気に深いメッセージが盛り込まれる。「孤独」と「時間の進むスピード」の相関関係を匂わせる台詞もチラホラ。ひとの繋がりが生む幸せ、みたいなのがテーマかな。

あと、ロッチの中岡がいい味だしてました!先生の四畳半~も面白そうですね!
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