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クルエラのcinecoroのレビュー・感想・評価

クルエラ(2021年製作の映画)
4.3
面白かったー!
101匹わんちゃん、どんな話か全然知らないけどめくるめくハイテンション、ハイセンスな衣装、映像とWエマの視覚的見応えも充分で、70年代UKロックサウンドが映画館の高音質&大音量で体感できて梅雨時&コロナ禍の鬱々とした気分を吹き飛ばしてくれる快作だった!シネコンで3回は観たいくらいだけど興味を持つのが遅すぎて最終日に滑り込み。
ポール・W・ハウザーが出ている…!と思ったら『アイ,トーニャ』の監督だったんですね、知らなかった。

別人格の様な2人の女性、エステラとクルエラをエマ・ストーンが無理なく演じていて、ヴィランとなっていく過程が痛快ながらもエステラが恋しいみたいなこちらの想いも拾ってくれるので安心して観ていられるというか…ジョーカーの様に完全なダークサイドに落ち切っていない辺りはそもそものキャラクター設定である"犬の皮でコートを作る"というところからすると繋がらないという話もある様だけど、この映画だけで見れば彼女の生い立ちや、夢を追って一心にミシンを走らせている姿に寄り添っていける様な作りなのでそこはいいんじゃないかと。復讐というドラマを背負ってはいるものの、彼女の姿は既存の体制や権力主義に中指を突き立てたマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドの系譜をなぞっている様に見えるし、どこまでもパンキッシュで突き抜けてキュート。クルエラがバロネスを出し抜いて作品を発表?するシーン、映画館で久々に声を出して笑ってしまった。ごみ収集車が最高最高最高!
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