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クルエラのtaiaのレビュー・感想・評価

クルエラ(2021年製作の映画)
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己の衝動を「クルエラ」と名付け抑圧されたアイデンティティを再形成するまでの物語。
校長室のシーンは、文化祭やイベントの時に使うペンキで自分の上履きをデザインした事を思い出した。ルールを破ったつもりはなく、自分だけの唯一無二が欲しかった。そんな自分を思い出した。

だけに留まらず、荒削りで型破りな天才が憧れの大物デザイナーの王座を奪う成長譚としてもおもしろい。
百貨店→バロネスのアトリエ→クルエラのショーの順でデザインや周りの空気が先鋭的になる展開も魅力的だった。「羽ばたく」ドレスから始まる一連のシークエンスが好き。みんな見惚れてたのが…ね

コスチューム、デザインはひたすら圧巻で、この映画一本でどれだけのデザインが生み出されたのか、考えるだけで感嘆のため息が漏れる。
あと原作への繋げ方が秀逸。ベクトルとしてはマレフィセントと同じものを感じたので、続けるならまた新しく話を作って欲しいなと思った。

そうそう、「令和のディズニーなら犬は無事だろう」と思って観賞しました。犬無事だった。
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