あずま

マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディションのあずまのレビュー・感想・評価

4.8
やっぱり傑作!!!!!

立川シネマシティの爆音上映で観賞。
なにかとマッドマックスをひいきしている?笑、この映画館でみれてよかった!


唸るようなエンジンの爆音はもちろん、自宅でみていたら気づかないような、しんとした中でわずかにながれる砂のサラサラとした音まで完璧に拾ってて臨場感がよかった。

白黒マッドマックス、結論からいうと、絶対にみたほうがいい!!!!!!!

まず、通常のやつをみるのは大前提で!!その後に!!

この映画かなりハマった人フィルマークスにいっぱいいるみたいだけど、白黒もまじで頼むから映画館でみてほしい!
まだ間に合うからみて!!!!


DVDももってるし何回もみたのに気づかなかった、この映画のヒューマンドラマとしての完成度の高さに、白黒だからこそ気づけた!

正直、冒頭から30分くらいは、いやーこれは完全にカラーあった方がいいわ、もう何回もみたし時間もったいないしもうでちゃおっかな??って感じた。

最初のエンジン?のアップのシーンも砂嵐のシーンも基本的なレースそのものも全てがカラーのほうが断然いい。
この映画はほんとに全体の色調が素晴らしくて世界観の芸術性の高さが何よりも魅力的だと思ってたから、とにかくあの独特の鮮やかな色味がないのが残念すぎた。
白、黒、グレーだけで表現される世界は、どこか他の惑星の様子のように、無機質で現実味がなく、本当にこの人たちの頬には風があたっているのだろうか?と思ってしまう。空気は普段からみえるものじゃないけど、時々、空気がみえなくなるような、とにかく妙な違和感があった。

やっぱり、画的には色がある通常の映画のほうが好きだし、ジョージミラーさんめ思いつきでやったでしょこれって思わずにはいられなかったんだけど。


でもストーリーがすすんでいくにつれ、あーなるほどと。むしろ自分の愚かさに泣けてくるくらい!笑


怒涛のアクションと音楽、目に焼きついて離れないようなキャラのビジュアル、ギラギラした色彩、パッパパッパと変わるスピード感のある映像と、この映画のもつマッドパワーに完全に踊らされて何回もみたのに全く気づかなかった、ストーリーとセリフのもつ強さ、この映画の本質を!!


普段私たちが何気なく目にしている色って、たぶん想像以上に情報がつまっていてるんだなと。知らない間に頭を使ってる、たぶん。
その色が、いっさいなくなると、今まで気が向かなかった見えてこなかった部分に意識がいきはじめる。

モノクロの最大の良さは、人の顔に目がいくことだと思う。


一匹狼みたいな自分のことしか考えてないようなマックスが、クライマックスにあんなにフュリオサに愛情をむけた目をしていたなんて、なんで私気づかなかったの???ってくらい!!


今までにないくらいドラマを感じる、役者の素晴らしい演技と脚本の痺れるようなセリフ!!!
what a lovely day?!
remember me?だけじゃないんだよ!
いたるところに、しっかりと意味をもった、良いセリフ良い表情がこんなに散らばってたんかと!!!


予告でも流れるフュリオサが絶望して広大な砂漠でひざまづくシーン、とても美しいし、なるほど、ジョージミラーが目指していたものはこれか?と!

マックスが表向きの主人公でありながら、ただ長いこと漠然とすごいカーレースしてるアクション映画なんかじゃない、紛れもなくこれは女が闘い抜く、愛だけが傷を癒す希望である、そこに重きをおいてるヒューマンドラマだと!!

全体的な映像がはげしくてちっぽけに感じてしまっていた植物の種のくだりもとても素敵な継承の形だったし、
最後の最後の俺をみてろ、みたいなセリフも。
マックスの表情も。
あーこんなに念密につくられてたのかとショック!!ジョージミラーさん白黒なめててすいません!って感じ!!!




とにかく最高。語りつくせない。
無駄なシーンなんてひとつもない!!
こんだけ過酷な撮影しててこんだけの完成度って本当に奇跡!!!!すごい!!頼むからみて!!!!
あずま

あずま