豚肉の妖精

トゥー・ラビッツの豚肉の妖精のレビュー・感想・評価

トゥー・ラビッツ(2011年製作の映画)
4.5
主人公が言うように、視野をめちゃくちゃ広くして観ないと理解が追いつかないぐらい複雑で面白い。

主人公のモノローグと共に人物紹介や説明がたくさんあるんだけど演出が凝ってて全然退屈しない。

ラストのどんでん返しも見事で、君らはそこから繋がってたのね!っていうことが明かされて最後は切なくもある。

物語が進んで真相が徐々に明かされていくことで最初はクソ女だったジュリアの印象もどんどん変わっていってしっかりヒロインになるところが面白い。

序盤で主人公が強盗にあった直後、どうやったら撃たれてただろう?って考えるシーンがあって、一見ただのコミカルな演出だけど、あとから考えると罪の意識に苛まれていたとも捉えられる。

主人公の動機として、腐敗した社会の世直しだけじゃなくて自らの罪滅ぼしの為に命を懸けてたってところが物語のミソ。

妻子を殺した犯人を許しちゃうどころか協力までしちゃうヴァルテルさんはもはや聖人。
豚肉の妖精

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