実話に基づく
◎始まった瞬間から約束された歪み、時期ネタで言うと親ガチャでハズレを引いてしまい、やさぐれた心は新たに不幸を呼び寄せてしまう典型。カメラ目線で語りかける手法で普通に再現したら下品になりそうなストーリーにメリハリをつけて笑いを誘いつつも毒を流し込み適度に悲哀を見せて重くならないようにしています。
ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー) バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン) リチャード・ジュエル( ポール・ウォルター・ハウザー)が存在感があってこの3人の劇だったなぁと思うのであります。漆黒に染まった純白はどんなに洗おうとも、元の白さに戻る事は無いのです。穢れから清純が生まれないように堕落に際限はありません、善人になるより悪人になる方が楽だからです。
見終わった後に振り返ると可哀相なのか哀れなのか自分の中で咀嚼できず、インタビュー形式が盛り上げる為の演出はわかるけど全体的にガチャガチャしてて纏まりがなく詰め込みすぎてこの作品から得るものはなかった「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです」でよろしいか?
この映画の山は疎遠だった母親ラヴォナ・ゴールデン(アリソン・ジャネイ)が喧騒の中でも娘を訪ねて来た所です。蟠りはあったけど母と娘、お腹を痛めて産んだわが子… マーゴット・ロビーはやさぐれても可愛らしさを消し去れていなかったけど、実物の「トーニャ・ハーディング」は容姿と動きと表情が「雄」って感じの人でしたね。
20190203-22(155)