TATSUYA

マイ・ビューティフル・デイズのTATSUYAのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

レイチェル、29歳。
今これを見た自分も、29歳。

人前に立ち教えることは得意だけど、
誰かと話すのは苦手なレイチェル。
悲哀を抱えた人でありながら、正しい姿であろうとする姿は、健気でもあるけど同時に痛々しくもあった。
自分も教育者の端くれであるので、こういう、正しい姿であろうとする息苦しさはなんとなくわかる。言葉遣いとか。

ティモシー・シャラメ演じるビリーが、その悲しみや苦しさを解放した瞬間、少し安心して涙が出た。
もちろんレイチェルにとってそれをうけいれることはできないのだけど。
でもあれがなければ、ビリーが追試を受けるシーンで、レイチェルは教師としての正しい姿に囚われてしまっていたんじゃないかな。3人の生徒たちにとっての「正しいこと」に導いていくことができて、よかった。
最後の「あなたも誰かを頼るべきだ」という言葉は、最大のギフトだったと思う。レイチェルにとって、今もっとも必要な言葉だったんじゃなかろうか。
ビリーにとっては、教師への感情との訣別でありながら、小さな期待が込められていて、寂しさもあったけどね。

いい映画でした。
ティモシー・シャラメ、本当に美しいし素敵。
TATSUYA

TATSUYA