カンボジアでの医療に従事していたスヒョンは現地の老人から謎の薬を受け取る。
それを飲んだスヒョンは30年前にタイムスリップし若かりし頃の自分と出会う。
過去に戻ったスヒョンは30年前に失った恋人に一目会いたいと願うが…というお話し。
人生は常に前に向かって流れていて、人は今とこれから先を見て生きています。
より良い未来を願いそれに向かって努力もします。
でも人生で大事なのは“先”ではないのかもしれません。
人はいつか死にます。
“先”はいつか無くなります。
今の自分は過去の自分によって形作られ、思い出は今の自分を支えてくれます。
だから人が良く生きていこうとするのは、より良い未来に辿り着く為ではなく、先の自分が振り返った時に思い出せるより良い過去を作るためなのかも、なんて思います。
過去に戻り奔走し翻弄されたスヒョンたちにとって大切なのはそこから得た結果ではなく、大切な人を思って走り回ったその時間なのかも。
『あなた、そこにいてくれますか』の“そこ”とは現在の事だけでなく、思い出の中の事を言っているのかもしれません。