ニック・チラー・シリーズ第5作目にして劇場用作品……ならしいけど、こんな堂々とテレビシリーズの続きでいいのかよ、と問い詰めたくなることしきりの一作。
とにかくニックの娘が出てきただけでイラっとくるものがあるのを否定できないんだけど、そんな娘のために相も変わらず体当たりな暴れっぷりを見せるニックが男前なんだかタダの親バカなのか判らないのもビミョーなトコロ。行く先々で逮捕されたり壁を突き破ったりとドイツ映画独特（？）の演出は、何処かボリウッドに通じる愛嬌を感じて微笑ましかったり。
でもやっぱり、ドラえもんのポケット並みに穴が開いてるはずの腹で普通に歩いちゃう娘の超人ぶりは、父親がアレだからってさすがに演出過剰な気がするんだけどどうだろう。
ともあれ、カーチェイス向きとはいえないラーダ・ニーヴァの頑張りや、赤の広場に放置プレイされるクラースのハーベスターなど個人的には楽しかった。
ヤルシンに彼女ができてハッピーエンドなあたりも、心から祝福したい。
