新年早々悲惨な災害や事故があいつぎ、映画の中ぐらいはパーっと明るいバカ騒ぎが観たいと新年一本目は今作に決定しました。
え、映画の中くらいでは楽しい思いをさせて下さいよ……
マジで新年1作目が年間ワーストになりそうです。
製作からライオンズゲートが抜けたからか一気にチープな仕上がりに。
往年のアクションスターがスタローンの元に結集するオールスター痛快アクションがジェイソン・ステイサムの単独、それもイマイチやる気が無い時のステイサム映画くらいのチープさになっています。
一般の映画ファンには無視されたりバカにされがちな80年代筋肉アクションのスター達が結集してその古さゆえの魅力を全力で観客に叩きつけてくる爽快さが凄まじいカタルシスとチャームを生んだシリーズです。
もうとにかく脚本が酷い。
そりゃ今までのもガバガバ脚本ですが今作のとは根本的に違います。
初っ端からハゲいじりチビいじり女性いじり下品な下ネタ、死体損壊ギャグのオンパレード。
しかも笑えないし。
今までのシリーズが僕たちの見たかった古き良き80年代だとしたら今作は確かにあの頃あった80年代の僕たちが忘れたい悪習を詰め込んだみたいな作品です。
80年代映画はそんなに良くなかったよという監督からのメッセージかもしれません。
序盤からスタローンとステイサムの好感度が無茶苦茶低いのも問題です。
あの指輪を賭けで奪った人ってそんな酷い目にあわないといけないのでしょうか?
タイからロシア近海まであのボートで行ったのか?とか起爆装置を捨ててラスボスはどうする気やってん?とかツッコミ所が多すぎてマトモに観ていられません。
日本海で原子爆弾爆発させるなや。
脚本は……「リベリオン」のガン=カタで世界中のボンクラのハートを鷲掴みにしてこれからのアクション界を背負って立つかと思ったら「ウルトラヴァイオレット」で消え去ったカート・ウィマー。
「リベリオン」はマグレやったね。
脚本が酷くてもアクションが良かったらまだ良いのですが、無茶苦茶テンポ悪いしカットも切れ切れでスピード感も無い。
監督に決定的にアクション映画センスが無いと思います。
と言うかトニー・ジャーとイコ・ウワイス出すんだったら古式ムエタイVSシラットはやらなあかんやろ。
観たことを忘れたくなるくらい酷い続編でした。
多分ラジー賞の最低続編賞とか最低デュオとか取るんでは無いでしょうか。