このレビューはネタバレを含みます
是枝作品の中ではあまり評価が高くなかったので敬遠していたけど、普通に楽しめた。体感90分くらいやった。
結局、事件の真相は明示されることなく終幕。なんとなくの解釈↓
①山中を殺したのは三隅
→動機は咲江の殺意を汲み取ったため。
②三隅は非常に共感性が高い"器"
→留萌の殺人にも起因
③三度目の殺人とは
→留萌、川崎の殺人をカウントするなら、重森(若しくは司法)が三隅を死刑に追いやったか、性的虐待(心の殺人)か。おそらく前者かな。
序盤の重森は、数多ある事件の一つをこなす印象があったが、徐々に三隅に深入りしていく。ターニングポイントは面会室で手を合わせた時かな。
よく理解できなかったのは、重森の娘の件。万引き後と電話の2シーンが意味するものって何だったんだろう?
家庭を顧みない父親という重森の側面を描くためだけなら蛇足かな。何か別の意味がありそう。
いずにせよ、是枝サスペンスの次回作はわりと待望です。