三度目の殺人のKinakosanのネタバレレビュー・内容・結末

人が人を裁くということの恐ろしさを感じました。

何が真実かは、完璧にはわからなくて、人それぞれの真実が存在しているだけなのかもしれない。犯罪を野放しには出来ないから、何が罪なのか、誰に罪があるのか、裁判という制度で判断するしかない。それが、世の中のルールであって、関わる人みんなが懸命に裁判を遂行している。

それでも裁判には限界があって、裁判の結論とは別の結論が存在するのかもしれないと思いました。

最後まで何が本当か、私にはわかりませんでした。わからないことが本当なのかもしれない。三隅は咲江を守りたかったのか、咲江は三隅を助けたかったのか、殺したのは誰なのか。重盛は三隅を信じたのか。

誰にも完璧に理解できることなんて存在しない。そう言われている気がしました。