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三度目の殺人のstshのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
4.2
法律系ドラマで常に問題になるのは、真実をどう扱うかという点である。あるドラマは意外な真実を暴き、あるドラマはその行方を提示しない。この映画は後者のタイプ。このタイプにも、筋によって様々なメッセージがある。この映画の場合、それは「解釈する」ということ。真実が曖昧である場合、真実らしき筋を各人が解釈、設定せざるを得ない。特に裁判では、結論が必要。そのような場面で人はどう振る舞うべきか。見る者の映し鏡のような、千変万化の被告人が問いかける。観客はこのもやっと感こそがある種最も確実な真実であることを自覚させられる。
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