「人は人を裁けるのか？裁くべきなのか？」という比較的よくある重たいテーマだが、殺人犯の三隅と弁護士の重盛が映像演出上、何度も重なるところや台詞も重複しているところ、「裁判官、検察、弁護士、皆立場は違うが同じ司法という船に乗っている」という台詞が印象的で、ありきたりな描き方ではなかったのが良かった。
三隅が判決を受けるシーンで、題名の『3度目の殺人』の意味が分かるが、そういう仕掛けが巧い（『セブン』とある意味同じと言えばそうだけど）が、これは見る側が理解すべきこと。
見終わった後、これは、是枝監督による『羅生門』へのオマージュなのかとも思った。
