先に観た友だちがみんな「寝た」と言うので全く期待しないで観たら(失礼!)存外面白かった。
サリンジャーはそれこそ10代に読んでその時は全くピンと来なかったクチだけど、こんな風に傾倒しちゃう人がいっぱいいるからこそ、青春小説(という括り方は雑だけど)の代名詞になっているんだよなあ、などと思って観てた。
主人公のジェイミーはほんっっっとに面倒なだけの思春期男子で、いじけてるし夢見がちだし、そのくせ自信家で側から見ればついていけんわ、と思ってしまうけど、そんなジェイミーにさりげなく寄り添うディーディーの可愛さ、強さったらない。
ジェイミーがディーディーをこのままずっと手放さずにいられたら、その時はきっと、こんな面倒くさい男の子からは脱皮できるんだろうなあ、と思った。いや、面倒くさいままなのか?
(というより、そもそも面倒くさくない男子なんてこの世に存在するのか?)
アメリカはいつもなんらかの戦争がその背景にあって、それが見えるたびに、あーあ、と思ってしまう。
それも全てひっくるめてのアメリカなのか。