あべ

夜明け告げるルーのうたのあべのネタバレレビュー・内容・結末

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

湯浅監督はほんとにアニメーションをやりたい人なんだなと。
逆にストーリーとかテーマにはほとんど関心ないんだろうなという。
やっぱりアニメーションは面白いんだけど、描きたいこととか想いが全く伝わってこなかった。
インタビューで、できるだけ人の意見を聞くようにしたって言ってて、その辺は腑に落ちた。

タコ婆とかおじいちゃんが人魚になった大切な人に出逢って自分も人魚になるって、かなり残酷な話じゃない?

あの頃の姿と変わらない想い人や母。
その人に手を引かれながら、現実の家族なんかを置き去りに海の底へと沈んでゆく。
そしてこの先二度と陽の光に当たることもない。
囚われていた過去が目の前に顕現して、そのまま引き摺り込まれていくようで、とても恐ろしく思えた。

NARUTOの無限月読みたいな、クレヨンしんちゃんの大人帝国みたいな、ああいうユートピア的な類の恐ろしさ。
一見感動の再会に見えるんだけど、特にタコ婆の想い人が昔の姿そのままで出てきた時は少しゾッとした。
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