梅ちゃん

泥棒役者の梅ちゃんのレビュー・感想・評価

泥棒役者(2017年製作の映画)
3.8
更生した不良青年が悪い先輩に脅され、有名絵本作家の家に空き巣に入ったところ、図らずも在宅中だった絵本作家に見つかり、新しい編集者と間違われる。また、新しい編集者が来た際には絵本作家に、訪問販売員には家主と間違われ、泥棒がその場しのぎで様々な役割を演じるという人気舞台をもとにしたワンシチュエーションコメディ。

勘違いに次ぐ勘違いに翻弄される主人公の滑稽さはアンジャッシュのすれ違いコントの様で可笑しい。それぞれクセのあるキャラクターたちも魅力的。それにしても、マッシュルームヘアに裸エプロンの市村正親、それを成立させるこの役者の懐の広さに圧倒されます。

本作の監督 は2007年『ガチ☆ボーイ』、アニメ『TIGER & BUNNY』シリーズ、朝ドラ『とと姉ちゃん』といった、僕の大好きな作品群の脚本を勤めた西田征史。今回、ハードルを上げての鑑賞でしたが、十分に楽しめる作品でした。

一点気になったのは、主人公の彼女役、高畑充希さん。大変魅力的な彼女役を演じられていましたが、『大人の男が考えた理想の彼女』的言動に終始していたため、聖母のようなちょっと現実感の無い存在にしか感じられませんでした。もっとワガママな部分があった方が映えたと思うんですけどねぇ。🤔