黒澤明×三船敏郎特集
二回目か三回目の鑑賞
終戦からわずか5年後
1950年の作品
本作に限らず
日本の映画にも限らず
戦後の作品には
一つのテーマを感じる事がある
それは「人間性を取り戻す」ということ
戦時中は人を殺す事が奨励され
戦争が終われば
生きるのに必死
他人の事など考える余裕はない
生きていくためには
エゴを曝け出すしか無い
敗戦国の恐怖と不安は想像を絶する
戦争で荒んだ社会と人の心
「羅生門」が生まれる背景には
「野良犬」で描かれたような
厳しい現実があったのだと思う
そのような荒んだ社会の中でも
人としての正しさを取り戻すこと
それを訴えかける名作として
イタリア映画の「道」がある
本作もそのようなメッセージを持った
作品なのではないか
エゴを捨て
人として正しい道を歩めと
そう理解すれば、本作において
事の真相を主観でしか捉えらないのは
混乱した世の中で
人のエゴそのものを描いてるからに
他ならない
と解釈できる
最後の赤ん坊のシーンは
シンプルなメッセージだ
エゴを捨てよ
共に生きよ
と。。
実に深い
そして一つ一つが濃い
平和な今この作品を見て
正しく評価できるのだろうか
と思いながらも、
一般的なレビューとしてはやはり
食い違う証言を映像化した手法が
卓越している
この手法はこの作品が最初
という理解で良いのかな
他にも
山道 森の中から太陽を見上げるシーンは
この作品が初めて
というのは
以前から知っていたが
これは太陽の光で
フィルムが燃えるから
太陽を撮影するのがタブー視されていた
ということを今回初めて知った
色々なイノベーションを
起こした作品なのだなぁ
最初の証言の殺陣の
流れるような美しさに比べ
最後の証言の殺陣のあのカッコ悪さ
凄いリアリティだ
二つの比較で
本当の人の殺し合いの恐怖が伝わってくる
そして
この羅生門のセットの凄さよ
この巨大な門をよく作ったなぁ。。。
あれ。。
この羅生門の半壊している様子
どこかで見たことあると思ったら
スターウォーズEP6
再建中のデススターに似ている
あのデススターは
この羅生門をモチーフにしている
のではないかと思うのは
僕だけかなぁ。。。
他にも
京マチ子のあの演技などなど
語ろうと思えばもう切りがない
一言で表現するなら
不朽の名作としか言いようがない
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