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羅生門のtaaahのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
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ストーリーはすごくシンプル。
映画を通して伝えたいメッセージも直接的で分かりやすい。
三船敏郎があまりにイケメンなのと、赤子の髪の毛が結構エキセントリック。

個人的には、疑り深いから、最後のシーンも「え、そんなに簡単に信じていいのか?」って思ってしまった。

3人のうち誰が真実を語っているかなんてことはどうでもいいことで(個人的にはみんな真実を語っていないと思ってる)、人間は自分の都合のいいように捉えて信じてしまうそういう生き物なのだからとりあえず受け入れなさいってことなんだろうと解釈した。

モノクロは苦手だと思ってたけど、案外いけた。思うに、視覚的に不鮮明な上に、昔の映画はほんとに全然聴き取れないことが多いからだと思う。
今回は、モノクロなのに映像のキラキラ感とか、汗の質感がよくて、汗臭さとかを感じられた。
あと字幕つけて観て、そうすると台詞はしっかり分かるから、ストレスが少ない。不粋なんでしょうけども。

肝心の、黒澤明が天才なのかは、わたしにはまだ分からない。そもそも黒澤明の真似をしてる数々の監督たちの作品を先に見ちゃってるから、その凄さとかがわからないんだよな。
あとで調べたら、羅生門手法?なるものが、後にみんながこぞって真似たやり方らしい。
確かに1950年であれは革新的だったろうな。

観終わった直後は「面白かったな」で終わるけど、数時間後、翌日、数日後にじわじわ1人で脳内議論したくなる。そういう魅力がある。
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