ごっちん

羅生門のごっちんのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
1.0
当時の大映映画の社長は「わけがわからん」と言い放ったそうだが、表層だけ見ればその通りだし、真相を探っても、やっぱり「わけがわからん」のです。なぜなら、真相は「藪の中」なのだから。

この映画で嘘をついているのは誰か?という藪の中に敢えて突っ込むとして考えると、

結果的に嘘をついているのは黒澤監督であり、
特段面白い事などないこの物語を、黒澤明の表現力で観客を見事に騙しているのである。

巨匠が世界を驚嘆させた出世作であり、「藪の中論法」の事を、世界では「ラショーモンスタイル」と呼ぶ。そういった意味でも凄い作品である。
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