ABBAッキオ

劇場版 マジンガーZ / INFINITYのABBAッキオのレビュー・感想・評価

2.8
 2018年東映。グレートマジンガーの10年後、光子力エネルギーで平和になった世界に突如ドクター・ヘルとその一味、機械獣軍団がよみがえる。彼らの狙いは富士山麓で発見されたマジンガー形態の超巨大ロボット、マジンガーInfinityを利用して宇宙を作り直すこと、らしい。
 往年のファンを対象にしたものかと思うが、大量の機械獣や戦闘シーンは現代アニメ技術を用いてそれなりに迫力があるが、ドラマ部分は圧倒的に薄い。そもそもなぜヘル軍団が蘇ったのかも分からないし、マジンガーInfinityがなぜマジンガーの形なのかも分からない。グレートマジンガーは最初以外はほぼ動かないし、兜は科学者で伝説の英雄という位置づけで戦闘シーンもそれほどダイナミックでない。せっかく懐かしい機械獣が出てきても全部雑魚キャラ扱い。マジンガーZ/グレートマジンガーを同時代で見た世代には正直寂しい作りだった。
 グレートマジンガーはアニメではグレンタイザーにつながっているがその話はなかったことになっている。そもそも宇宙が相手となったグレンタイザーは路線変更の産物で、私もなぜか全く記憶がない。ただ、世界的にはグレンタイザーの方がはるかに知られているようだ。やはりマジンガーは日本人の日本人による日本人のためのロボットアニメだったのだ。
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