面白かったです。
劇場で、フルプライスでと考えるとちょっと微妙な気もしますが、マジンガー世界があれこれ広がって様々な関連性を持つ作品が多数ある現在、オリジンであるTV版のマジンガーZとグレートマジンガーをざっくり把握していれば十分分かるストレートな続編として制作されているのは親切仕様だなと感じられました。
もうちょっと盛り上がりが欲しかった感はありますし（Zと兜甲児が主役なのは分かるんですがやっぱりダブルマジンガーでの活躍は見たかった）、3DCGモデルによるメカバトルも演出や動きはともかく「絵」としての迫力はやっぱり手描きのアニメーションには譲る所があるように思えましたが、かつて謳われていた「世界征服」への理屈付けをはじめ、Dr.ヘルが語る「人類の弱点」や兜甲児への指摘等、現代的なロボット物としての視点を盛り込みつつ、新たに登場する全高数百mもの超巨大ロボットに隠された宇宙規模のまさしく「ダイナミック」な設定をそれらと絡めて単なる「スーパーロボットお祭り映画」にとどまらないSFアニメとして昇華させていたように思います。
「それでもこの世界を肯定する」とか、世界中の人々の思いが悪を打ち倒すとか、まあベタベタなんですけどやっぱりみんな好きですよね、こういうの。
