1980年に起こった光州事件を描いた作品。
ソン・ガンホ主演で同事件を描いた「タクシー運転手」も素晴らしい作品でしたが、本作品も正に事件当事者視点で描かれた素晴らしい作品でした。
冒頭に「本作は実話の映画化です」と出ますが、「実話を基にした〜」という言い方はよく見ますが、〝実話〟と言い切りあたりは、この黒歴史をしっかりと後世に伝えたい意思が伝わってきます。
正しく軍事政権による市民へのジェノサイド。
アン・ソンギ演じる元軍人のパク社長が言ってましたね。
〝銃よりも怖いものは人間〟
銃を人殺しの道具として使うのも人間、生身の人間が集団で襲ってくれば、銃を持っていようとも勝てない。
〝ロッキー2〟が公開されている頃、韓国ではこの様な一昔前の様な事変が起こっていたとは、今の民主主義の韓国の姿を見ていると、本当に信じられませんね。
でも、今の韓国があるのも、この様な〝一般市民の無益な血〟が流された事が踏み台になっており日本が太平洋戦争で〝国民の血〟が流されて平和な今があるのと同じような尊さがあるのだと感じさせられます。
この様な実話が、しっかりとフィルムにより語り継がれるのも、映画の素晴らしさなのでしょうね。