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彼女がその名を知らない鳥たちの43のレビュー・感想・評価

4.1
《沼田まほかる×白石和彌》

キタ!この日がキタ!
《遠藤周作×マーティンスコセッシ》クラスのワクワクやぁ~楽しみ~などごちゃごちゃ言いながら一人観賞。

原作、この長編ミステリ小説を手にしたのはもう三年近く前。
買っては売り買っては売りを繰り返しがちな僕が、3年も持ち続けているのは、
だだ素直に面白い小説である事は当たり前ながら、
まほかる先生が大阪出身である為
関西弁と関西のノリが、実に心地良く
胸に響く事と、何よりミステリ小説ファンには欠かせない衝撃のラスト!
もう何度も読んで汚いので
BOOK・OFFには売れない!
それくらいのファンです。

好きな日本映画ベスト10❗
で、必ず僕の上位には
白石和彌監督【凶悪】が入ります。
昨年の【日本で一番悪いやつら】も最高でしたね❗

この組み合わせのアナウンスを聞いて

今年1番!いや2番❗期待していました!
だけど、キャスティングを見た時は、
陣治が阿部サダヲで十和子が蒼井優。
う~ん。
マルマルモリモリしか知らなかったので、失礼しました。
無骨でガサツな陣治は竹原ピストル
で、十和子は池脇千鶴
僕のイメージはこれでした。
蒼井優、あんなエッロイのんできんの?

昨年の【怒り】と同様ごめんなさい
出来てました❗完璧でした❗❗
しかもお二方は千葉と福岡。関西人じゃない方が、関西弁を使う違和感は慣れっこですが、お二人ほぼほぼ完璧な関西弁❗まずこれに感動しました。

蒼井優の濡れ場なんて想像できなかったけど、
松坂桃李と竹野内豊とAVかよ!
ってくらいのキスシーンやあれやこれやは、
なんぼシャーリーズセロンがセクシーや言うても、現実味が無い!蒼井優 表情・声 日本人にはリアルでダイレクトにエロい。
はい、ありがとうファンになりました🎵

この作品はただの恋愛話ではありません。
なので、観賞中
エロい蒼井優にニヤニヤ。
阿部サダヲにイライラ。
その滑稽さにニヤニヤ。
そして、なんの変哲も無い恋愛話にあくび。
僕の隣や前の席に座られていた女性やカップルの観賞態度です。

わかります。

僕も知らなければ同じやったと思います。

終盤。

その態度は 一変します。

観賞中の僕達の『概念』を覆させられます。
ラストには悲鳴にも似た声が聞こえました。
水をうったかの様な静けさの中、エンドロール。
白石和彌監督あなたの大勝利。

本当に原作に忠実で且つ、
その、雰囲気やたんたんとしていて、何も起こって無い様に見えているけど実は、、
吉田大八監督の
【パーマネント野ばら】を連想したりなんかしましたが、
人間と言う生き物の恐さを描く事に長け過ぎている白石監督。

次作【孤狼の血】も原作読破済み!
楽しみにしています🎵

最後に。
【あなたはこれを愛と呼べるか】

呼びたくない、、悲しすぎる。
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