Gong

彼女がその名を知らない鳥たちのGongのレビュー・感想・評価

4.9
2018.07.29
とても下劣な2人で共感できず、ただただ最初は、その人をみたお客さんに不快感を持たせられる役者力が凄いなと感じるものだったけれど…
衝撃のラストを知り、心が熱くなった。最後は、最低な2人なのに、愛おしく思ってしまう。
ラストシーンの3羽の鳥は、陣治、黒崎、水島の3人の男たちを体現していて、
次のショットでひとたび無数の鳥になるのは、無数の感情の総和の愛、を表しているという考え方があるそうだ。愛とは慈しみであり憎しみでもあり、快さであり不快でもあり、幸福であると同時に不幸であることでもある。2人の毎日は、紛れもなく愛で溢れてたんだと思った。

電車にとびこんできた青年を押し倒し、電車の光が佐野の瞳を照らしたとき、怖さを感じた。「十和子を幸せにできるのは俺だけなんです」さだきとは別の意味のように感じる。いい男つかまえて子供作れ、それは俺や、と言ってとびおりた陣治。
「陣治、、もの盗みそうな名前やな」がなんか面白かった。
Gong

Gong