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彼女がその名を知らない鳥たちのhokoのレビュー・感想・評価

3.8
タコパンティーって何だろう!?

陣治と十和子に関しては、私は素直に愛と思った。
2人で安くて美味いステーキを食べるシーンなんか、愛そのものじゃないですか。
最悪の事実が明らかになるタイミングで肉などを食せてしまう事は気持ち悪くもありますが…。
重い話をした後に、「さっ!ご飯食べよう!」ってケロッと一緒にご飯を食べ始めたりするのって実は凄くリアルだと思う。
このシーンには男女というより、何か家族に属する空気を感じたのだけど、あとから考えてみると2人の関係性って実際親子のようだったなと。
娘を溺愛する過保護な父親と、父親を嫌悪しながらも生活力の無さ故に寄生する娘。
陣治に男としての能力が無いからとはいえ、2人は行為には及んでも体を重ねることはしない。
血の繋がりはないのに、むしろ近親相姦みたいだなと思った。

身勝手な愛だとも確かに思う部分はありましたが、そもそも愛とは身勝手なものですし、大体の人間は身勝手かつ最大の愛のもとに生まれてくるものだとも思うので。
きっと陣治と十和子もそんな感じだったんじゃなかろうか。
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