Kaz66

バトル・オブ・ザ・セクシーズのKaz66のレビュー・感想・評価

3.9
「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン主演、「リトル・ミス・サンシャイン」の監督(夫婦)、製作にダニー・ボイルとC・コルソンの「スラムドッグ$ミリオネア」コンビという布陣で、73年に実際にあったテニスでの『性差を超えた戦い』を撮る。
いい意味でこの製作概要通りの(期待通りの)軽快で・風刺の効いた・コメディセンスのある、それでいて社会的な問題をサラっと織り込んだ映画でした。
最初はもっとスポーツ寄りの作品かなーと思ってたんですが、完全に“女性解放・ウーマンリブ運動”がテーマでした。
テニスというある意味高貴なスポーツで、女子トーナメントの賞金が男子の1/8の額しかない事に異論を唱え、全米テニス協会と対立し女子テニス協会を立ち上げる。この全米テニス協会(名優ビル・プルマンが熱演)がホントやな感じで、当時はそれが当たり前だったのでしょうが“男性至上主義”の偏見に満ちてます。
そんな中で、男女同権の為に戦い続けたB・J・キング夫人。その後はレズビアンである事を公表し、スポーツ界においてだけでなく、様々な女性の地位向上、女性の権利の為に活動したそうだ。
そんなキング夫人とパートナーのイラナ・クロスが特別スーパーバイザーとしてクレジットされている。そこにリアリティを感じるし、“解放後”の現代っぽくて良かった。
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