Binchois

羊と鋼の森のBinchoisのネタバレレビュー・内容・結末

羊と鋼の森(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

中身の薄さの割にやたらと尺が長く、単純に退屈。ピアノの調べに森のメタファーが何度も挟まれるが、これまたこじつけがましく、うんざり。自然の美や強さを物語に還元することには、悉く失敗している。余計だが、河瀨直美の技巧には遠く及ばない。

山﨑賢人演じる調律師の自意識過剰っぷりがどうにも気持ち悪い。もっとも、そこは先輩の鈴木亮平に窘められて成長していくという設定になってはいるのだが…… 不快のあまり顔をしかめた。
上白石姉妹にしても、臆病な姉と天真爛漫な妹という対比が単純すぎるというか、あざといというか。美しさを素直に愛でることができない。

青年の成長譚としても、辻井伸行サウンドの雰囲気映画としてもどっちつかず。ましてや両方を融合することなど到底かなわない。
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