やったの?やってないの?
信用できない主人公の視点で追いかけ迷路に迷い込むサスペンス。結論もハッキリしない哲学的作品で、正直面白くはない。
たまにU-NEXTの新規入荷作品を眺めて面白そうな作品ないかなぁと探してマイリストに入れることを楽しみにしているんですが、本作はまさにそれでリスト化した作品でした。
だってガイ・ピアース&ピアース・ブロスナンの共演サスペンスですよ。
しかしこれがなかなかの難作。序盤は真実が全く予想だにできず、事件の真相は果たして…という感覚で観ていくんですが、徐々に何だかおかしいぞ、と。
クライマックス真相に近づくにつれて失速していく面白さ、そして結論どうでもいいという感覚。一体自分はこの100分間何を見せられてきたのか。
主人公が大学教授で哲学を教えているだけあって、作品はサスペンスなのにエンタメ要素に乏しく、あくまで哲学的な持っていき方をするもんだからサスペンスを期待した人は最後に肩透かしを喰らってしまいます。
同じ主人公が大学教授で何を考えているかわからない不可解な作品として『複製された男』が思い浮かびますが、あちらが傑作な分本作はちょっと劣化版のような感覚を抱いてしまいます。
監督、撮影、音楽といずれも実績に乏しい方々が担当されていることもあり、映像的な部分もあまり見応えがありませんでしたね。脚本は『リメンバーミー』のマシュー・オルドリッジですが、あれとは全く趣が異なります。
結論、やはり映画はわかりやすいものがいい。
※2020年自宅鑑賞234本目