柏エシディシ

ガルヴェストンの柏エシディシのレビュー・感想・評価

ガルヴェストン(2018年製作の映画)
2.0
The Big StarのThirteenを聴くと自動強制的に涙腺が緩む体質の自分には圧倒的にエモいシーンが一瞬あるけれど、全体的には物足りず。

組織から追われたアウトローと娼婦に身をやつした少女のあてのない逃避行。
もう何度も繰り返し観てきた様なお馴染みの題材。
展開もほぼ想定内だけれど、アンチクライマックスな終幕は肩透かしに感じられるほどに、意外。
意外だけれど「弱い」とも言えて、作品のオリジナリティにはなりきれていない。

女優メラニー・ロランの監督作というのも言われないと気づかないぐらいに意外だ。こんな言い方は叱られるとは思うけれど、テーマも語り口も男性的。
これが彼女の個性なのか?
ただ単に脚本に忠実に、思い入れより職人的な手際で撮ったものなのか?
それを判別出来るほどには彼女の作品を観れている訳ではないので解らないけれど。若いけれど結構監督しているんですよね。他の作品も観なければ。

あと決定的に本作にノリきれなかったのは、またもや「男に庇護されるか弱い女性」というロールタイプにエル・ファニングが甘んじていること。綺麗だけれど、この物語には綺麗過ぎる。青いビキニは眩し過ぎたけれど。
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