YUKI

きみの鳥はうたえるのYUKIのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
4.2
なんだか羨ましい生活を描いているが、それと同時に地続きな感覚も与えてくれる。

石橋静河を取り巻く恋愛は、本当に「こんな恋愛をしてみたい」という欲求をそのまま映像化したようなもので、ともすれば非現実的なのだが(私にとっては)、それと同時に現実的な台詞や描写があるから、やっぱりありえると思わせてしまう。

そして、この映画における最も「現実的」なものは、音楽描写。
クラブのシーンは、本当にクラブに行ったときの、気だるさや多幸感、そして親密さを余すことなく描写していて、驚くばかり。
また、「オリビアを聴きながら」を歌う石橋静河も良い。昭和歌謡を歌う、というのは安易なノスタルジアに陥りがちだけど、この映画ではちゃんとそことの距離が取れている。
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