不快な映画でした。物語設定のリアリティラインが良くわからないので、登場人物たちに感情移入できなかった。世界観にのれない人にとっては、生理的嫌悪感だけが際立つ映画。とくにラストの展開のキモさには吐いた。
「はい、この家とか壁とかがメタファーですよー！」と大声で叫ぶような演出。安直であまり良いとは思いません。
そして、この監督の映画は、女優の演出がウェットすぎて、映画全体のバランスがおかしくなる傾向にあると思います。「レクイエム・フォー・ドリーム」「ブラック・スワン」なんかもそう。演者との距離感が近すぎて、なんか嫌な感じがするんです。
主題とうまくハマれば面白いんでしょうけど、こういう寓話的な作品でそれをやられたら、たまったもんじゃないですね。ねちっこくて気持ち悪く感じてしまいました。
