観た回数:2回
直近の鑑賞:Amazonレンタル(20.05.21)
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そこは、楽園になるはずだった…
【STORY】
スランプに陥っている詩人を支え、家を快適にリフォームしようとしている妻。
夫婦の元に、何とも図々しい人々が押しかける。
【皮肉たっぷり】
アロノフスキー監督が『ノア 約束の舟(2014)』の次に撮った作品だと思うと、以前より更にメッセージ性を強く感じました。
やりたい放題の男女。敵対する兄弟。創造と崩壊。赦そう。皆で分かち合おう…
ただの胸糞を極めた映画かと思いきや、よく考えたり調べたりすると、とことん皮肉に溢れた、最悪にして最高なブラックコメディという一面が見えてきます。
(とはいえ胸糞である事は変わりませんけど。)
楽園になるはずだった場所を好き放題荒らしていく人々。
"あるものは皆で分かち合うべきだ" などという言い分。そもそもそれらは元々誰のもの?
物を奪い合い、喧嘩は戦争や迫害に発展し、また周囲は荒らされ…
博愛主義の行き過ぎに皮肉をぶつけつつ、地球を勝手な都合でめちゃくちゃにしている人間に中指を立てる、そういう映画です。きっと。
確実に好みは分かれますが、印象に残る個性的な映画なので僕は好きです。
【暖色】
ほぼ常に暖色に彩られている本作。
主人公の暗い気持ちにそぐわない暖かいカラーリングは、主人公の違和感と疎外感を後押ししているように感じます。
【ほか】
ミシェル・ファイファーって本当に "嫌な女" が似合いますよね…笑
めちゃくちゃ腹立ちます。笑
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【個人ランキング】
《アロノフスキー監督作品》
①レスラー
②レクイエム・フォー・ドリーム
③ブラック・スワン
❹マザー!
⑤π
⑥ノア 約束の舟
⑦ファウンテン 永遠につづく愛