おれ

ベビーシッター・アドベンチャーのおれのレビュー・感想・評価

5.0
 ハラハラするシーンとギャグのシーンとのバランスが完璧で飽きさせない映画である。 
 
 そしてキャラクターの良さがこの映画をさらに良いものにしている。特に主人公のエリザベス・シューの好演が光る。優しく面倒見が良いお姉さんながらも、いざという時には頼りになるというキャラクターがとても好きだ。度々、子供たちを自分の後ろに下がらせて守ろうとするシーンがあるのも良い。エリザベス・シューは、後に透明人間やピラニアとも戦うことになるが、この時から頼もしさは顕在だったようだ。

 また、主人公たち以外の脇役陣もキャラ立ちしていて良い。まず、車を盗んでいた黒人の青年である。主人公たちを追いかける立場なのだが、主人公たちの逃走をどこか応援している様子が笑いを誘う。車修理の義手の男も忘れがたい。善人ながらも妻の浮気相手をボコボコにするシーンでは笑いが止まらなかった。「グーニーズ」など、この時代のジュブナイル映画では、大人が意地悪く描かれることが多いが、この映画では意地悪い大人がほとんど出て来ず、「優しい世界」なのが魅力である。

 最後に、見た人なら分かると思うが、後半の兄妹の母が言い放つある台詞に注目してほしい。
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