【待ちに待ったトリアー監督の新作】
これを観たいがためにだけ一時帰国した。
相変わらず哲学的で知的で、メッセージ性の強い、天才的な作品が今回も完成した。
前回の「ニンフォマニアック」とは全く違うテイストでありながらも、同じ核心を持つものを作り出せたトリアー監督はやはりすごい。
改めて世界一好きな監督だと再実感した。
前回はリアル過ぎる性描写で規制だらけだった日本版なのに、今回の主人公が殺人鬼+トリアー監督の手にかかるとリアルさと酷さが半端ないシーンの嵐だからまた規制だらけになるんだろうな、と思っていたら、ま、良くぞここまで規制無く公開出来た!
感心すらした!
だからこそ、監督の作品が好きじゃない人は間違いなく嫌悪感を覚えることが今回もとある衝撃的な場面で起こる。
自分もさすがに絶句した。
一組のカップルは途中でギブして帰っていたんだけど、カンヌの再来かよと思ったw
そして何よりも衝撃的だったのが、隣に座っていたおっさんがずっとヤバ過ぎる殺人のシーンが起こる度に声出して爆笑しまくっていたこと。
人それぞれ楽しみ方あると思うけれど、ジャックの潔癖症を描いたシーン以外特にユーモラスな描写はないのに、普通に酷い殺人のシーンで笑えるおっさんに戦慄を覚えた。
初めて本気で他人に対してドン引きした。
俺は自分はサイコパスと思ってきたが、いや、多分あれこそが本物のサイコパスだろうな。
それにしても映画館行く度に必ず隣か前後の席にヤバい人が座るのはなぜ、、、
エンドロール後、後ろの席から拍手もあり、監督の久しぶりの作品を楽しみにしていたファンが他にもいることが何よりも嬉しかった!
次はどんな問題作で世間を揺るがすのか既に楽しみで仕方がない。