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ハウス・ジャック・ビルトのkrdbのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.9
初っ端から普通なら1カットで撮るであろう同ポジをブツブツとカット割って独特なテンポ感を出してるあたりで「あ〜トリアーの映画だな」と。なんとなく焦りを感じる雰囲気が好き。
基本的に性暴力の描写が激しい監督なのでそこに目が行きがちだが、きちんとメッセージ性のある皮肉たっぷりの隠れ社会派作品なのがこの監督の作風のキモ。ただいかんせんわかりづらい。。普通に見てたら「めっちゃグロかったね〜」で終わる作品かも。
自分はトリアー作品ファンなので主人公が強迫性障害の完璧主義者だったりするのは監督自身を投影しているところまではすぐわかった。あとで考察サイトを見て色々と納得。ここ最近世間で蔓延する行き過ぎたポリコレにアンチを唱えている作品とは。赤いキャップ=トランプ大統領=アメリカ、「ドックヴィル」からの反アメリカを唱えるアメリカ三部作の系譜を本作でも踏襲。他にも色んな小ネタあり、わかる人にはわかるというなんとも難解な、でもショッキングなR指定映画として見てもそれなりに楽しめるエンタメ性ある作品でした。オススメはしません。
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