TaiRa

もうひとりの男のTaiRaのレビュー・感想・評価

もうひとりの男(2001年製作の映画)
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パオロ・ソレンティーノのデビュー作。この時30歳かな。人生の岐路に立った男の話で、やっぱ作家性は一作目に詰まってるんだなと思う。

同姓同名の歌手とサッカー選手が、それぞれキャリアを失い再出発に賭けるが上手く行かない。ドッペルゲンガーものっぽいけど、どちらも上手く行ってないからね。2人が初めて出会うシーンが『竜二』のラストみたい。基本泥臭い感じがして、今のソレンティーノみたいな洗練はまだ無い。『グッドフェローズ』や『ブギーナイツ』の影響を受けてるクラブの長回しも『グレート・ビューティー』のパーティー程はエッジが効いて無い。でも、"チャラ箱で調子こいてるイタリア人"を撮らせたらソレンティーノの右に出る人はいないと思う。最後は爽やかで良い。
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